北海道企業PBL協議会は、北海道内企業・団体を対象に「PBL(Problem(Project) Based Learning」の普及・啓発を進めることを目的に、2022年1月に設立されました。
「PBL」は、「課題解決型学習」と言われる教育法で、近年、主に多くの大学で実践されています。特徴は、学生自らが、問題を発見し解決する能力を養うことにあります。
PBLでは、次の6つのステップを段階的に進むことで学習効果が得られます。
- 問題に出会う(テーマを決める)
- どうしたら解決できるのか実践的・論理的手法によって考える(解決策を考える)
- 相互に話し合い、何を調べるのか明確にする
- 自主的に学習する
- 新たに獲得した知識を問題に適用する
- 学習したことを要約する。
マイナビ「キャリア教育ラボ」(https://career-ed-lab.mynavi.jp/career-column/168/)より抜粋
そして、上記の内、「①問題に出会う(テーマを決める)」において、全国各地で企業と大学が連携・参加し、PBLを進めるケースが増えています。
【大学におけるPBL事例】
大 学 | 概 要 |
---|---|
中央大学 | コロナ収束後の観光商材開発 |
関西大学 | 大阪府吹田市と連携、水道事業の広報や健康医療 |
横浜市立大学 | 6社と提携、3年時の必修授業、AIを用いたアイデアづくり |
近畿大学※ | 半期15回の講義・演習によるPBL、地元企業(製造業・不動産業)との連携 |
京都光華女子大※ | 地域産業(和装業界)との連携 |
中国短期大学※ | ホームセンターとの協働 女性農業従事者を対象とした商品開発 |
岡山理科大学※ | 地場大手スーパーの新規開店に向けた店舗・サービス開発 |
※「授業科目」としての実施。大学カリキュラムの中で実施されるPBLは、多くが「ゼミ単位」であることが多い。(協議会事務局調べ)
これは、高校・大学だけではなく、参加企業にとっても次のメリットがあるためです。
残念ながら、北海道における産学連携型のPBLはまだ全国に比べても普及が遅れている現状にあります。日本経団連では、2020年に地域課題の解決に向けた取り組みの一つとして、産学連携によるPBL型教育の推進を強調しています。
【産学連携による人材育成の取組】
日本経団連(2020)「Society5.0に向けた大学教育と採用に向けた大学教育と採用に関する考え方」より一部加筆
今後、私たちは、道内企業の事業振興や人材教育に資する産学連携PBLを推進することで、北海道が抱える様々な課題解決の一助になることを目指していきます。
なお、2022年度より、北海学園大学経営学部は、初の産学連携PBLとなる講座を開講しています。私たちは、本講座参加の会員企業サポートを行っております。
講座の内容やPBLにご関心のある企業・団体の皆さまは、お気軽に協議会事務局までお問い合わせください。